こんにちは。たなかあきらです。
僕は貯金が苦手です。どうやって克服しようか・・・そう思ってトライしてみた、小さな貯金がありました。
僕は貯金が苦手です。どうやって克服しようか・・・そう思ってトライしてみた、小さな貯金がありました。
貯金できない失格人間
僕は貯金が苦手である。
銀行には、殆んど現金の貯金はない。あえて貯金があるとすると、給料天引きの保険などくらいである。これまでは貯金をほとんどせずにも、生きてくることが出来た。これから将来は、どうなるかは分からない。貯金をしなければ、という強い思いはある。
俺は1000万円の貯金があるんだ、と言っている知り合いもいるが、すごいなあ、と思うと同時に、貯金をしていない僕にとってあこがれを感じる。
僕はお金がなければ使わないが、お金が手元に少しでもあると、あったらあった分は使ってしまうという、悪い癖がある。銀行に預けていても同じで、ATMで簡単に下ろせるので、少しずつ使ってしまい、気づいた時には通帳は、ただの記録用紙になっている。
やはり、貯金が出来ない悪い習慣を直して、人並みに貯金が出来るように本質を変えていかなければならない。まずは小さな点から始めようと思った。そこで貯金箱を買ってきて、100円貯金を始ることにした。この位なら子供だってできるのだから、大人の僕にはきっと継続できるだろう。これが、もしできない様なら、ヤバイだろう。そう思った。
仕事が終わって家に帰ると、まず財布を開けて、100円を一つ二つ探して、貯金箱に入れることにした。僕にとっては意外と続くもんだと思った。半月くらいたったら、貯金箱をひっくり返し、いくらたまったか数え始めた。
「おお、順調にたまってきたな」とか、
「最近は、貯まり具合が低調だ、ペースを上げねば」など、
ゲーム感覚的な要素が出てきて楽しみが増えた。僕はにへらと、積み上げた100円の枚数を頻繁に数える様になった。100円貯金を続けることは結構楽しいものだ。
世の中には知っていた方が、助けになる場合と、逆に知らない方が為になる場合もある。知ってしまったがために、その情報に左右されて思わぬ方向に行ってしまうのだ。
貯金がゲーム感覚になった僕は、貯金箱に幾らお金が入っているのか、いつも詳しく把握していたのだ。その時、僕はどうしても参加したいものがあった。飲み会だったか、動画のマーケティングか何かのセミナーだったかも知れない。僕はそのとき金欠で、参加費を払うお金が財布の中には入っていなかった。
「おっ、そうだ、貯金箱にちょうどの金額が入っているぞ」
僕は迷う間もなく、貯金箱のお金を全額使ってしまった。
ああ、何ということだろう。100円貯金を続けよう。貯金をする練習だ。これが継続できない様なら、僕はヤバイだろう。そう思って始めた100円貯金だったのに。
計画的に貯金を使ったのなら許されが、無計画で衝動的に気安く使ってしまった。
こりゃ、子供以下だぞ。お先真っ暗だ。僕は、将来失格の烙印を押した。それ以来、貯金をする事を恐れるようになり、どうせ出来ないだろうと自分を下げすんだ。100円貯金の事を忘れようとした。
埋蔵金の作成
あれから数年が過ぎ去った。僕は、また貯金を始めようと思った。このまま、引き下がれない、実績を作って烙印を消したい、という気持ちが再び出てきたからだ。失格の烙印を自ら押した自分だけれども、貯金できそうな方法を思いついたからだ。
昼ご飯は、弁当屋が会社の食堂に運んでくる、弁当を買って食べている。値段は450円。僕は、500円玉か1000円を払って、50円のお釣りをもらうようにしている。100円貯金ができなかったので、50円貯金に変えたのであった。
ここで得られた50円、僕は家に持って帰ることをしなかった。家に持って帰り、貯金箱の中に入れていたのでは、前回の失敗の二の舞になってしまう。人間は学習をせねばならない。
僕は、50円を会社の机の奥の方にある、小さな空き箱に入れることにした。これを貯金箱代わりにした。昼休み中は、事務所の省エネのため電気も消すので、部屋の中は薄暗い。昼食が終わり自分の机に戻って来ると、薄暗い中を誰にも気づかれないように机をそっとあけて、ささっと小箱の中に50円を、しのばせるのだ。
会社の机の中でこっそりと貯金をすることには、絶大な効果があった。
誰にも気がつかれたらいけない。だから、ささっと入れる。ましてや、家の貯金箱みたいに、そこのふたを開けて、にへらにへらしながら入っているお金の枚数を数えることなんか、会社では絶対にできない。
だから、僕は机の中の小箱に、どれだけの50円玉が入っているか全く知らない。数える気もない。机の中の小箱は、僕の現実の生活からは離れた、非現実的な貯金のような気がしてきた。まるで、僕の机の中に埋もれた埋蔵金のような存在だ。
僕は、何年先になるか分からないが、ちょとワクワクしながら、しばらくの間は小さな机の埋蔵金を、暖かく見守るつもりでいる。
最後まで読んでくださり有難うございました。
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